イギリス(スコットランド)原産のテリア、「スポーティング・ルーカス・テリア」について紹介します。
■犬種名
英語で”Sporting Lucas Terrier”と書きます。「ルーカス・テリア」とは異なる犬種で、作出者も異なりますが、ルーカス・テリアの作出者、ジョセリン・ルーカスにちなんだ名前になりました。
■起源
1990年代にブライアン・プラマーによって、ルーカス・テリア、ジャック・ラッセル・テリア、様々なフェル・テリアを掛け合わせて作出されました。
1999年にブライアン・プラマーの犬たちが他の犬種と交配することを嫌がったルーカス・テリアクラブから除外され、スポーティング・ルーカス・テリアクラブが設立されています。
現在でもシーリハム・テリアやノーフォーク・テリアと異系交配されることも認められているようですが、スポーティング・ルーカス・テリアの血が薄くならないよう異系交配をした場合その後2世代は異系交配をしてはならないと定められています。
■特徴
地上または必要に応じて地下に潜って害獣を狩ります。
小型犬で、脚が短く、地下に潜れるように胸が小さく狭いです。コンパクトでたくましく丈夫な犬種です。
体高はオス約28~33センチ、メス約25~30センチで、体重はオス約6.4~8.2キロ、メス約5.0~6.8キロです。
活発で決断力と自信があります。独立心がありますが、訓練や命令には敏感に反応します。友好的で外向的です。
耳は小さめのV字型で高い位置につき、先端は丸みを帯びていては警戒しているときも垂れています。尾は通常10センチ以下に断尾されます。
毛色は、大きく分けて二種類あり、ホワイトに暗い色の斑があるものと、ブラウンかブラック、グリズル、バッジャーのどれかにタンポイントがあるものです。後者は小さい白斑が入るものがあります。毛質は硬くて粗いシャギーコートで、ひげがあります。柔らかかったり長かったりするアンダーコートは好ましくありません。
■登録
JKC 非公認
FCI 非公認
UKC 公認
■まとめ
イギリス原産のテリア、「スポーティング・ルーカス・テリア」について紹介しました。ルーカス・テリアと近縁の犬種と言うイメージがありますが、ルーカス・テリアも作出に使われてはいるものの作られた年代も作出者も異なる犬種です。また、スポーティング・ルーカス・テリアを作出した人物がプラマー・テリアを作出したことで有名だったということはあまり知られていないのではないでしょうか。ルーカス・テリアやプラマー・テリアと同様、日本ではほとんど見かけない犬種だと思われます。世界的に見ても多く飼われている犬種ではありませんし、かなりマイナーな犬種です。しかし、新しい犬種でありながら、UKCには登録されているので、犬種としてはかなり固定されてきていると言えるでしょう。ただし、ペットとしてだけでなく猟犬としても活躍しており、ショードッグとしてのみ飼われることを目的とした犬種ではないようです。