大きな耳と優雅な見た目、愛らしい性格が特徴のパピヨン。パピヨンといえば、ホワイトと茶色や黒の毛色が特徴ですね。そんなパピヨンの毛色も実は何種類かあり、いくつかはあまり見かけることがない毛色です。パピヨンのメジャーな毛色からあまり見かけない毛色まで写真付きで紹介します。
■JKCの規定
パピヨンの毛色はホワイトの面積が大きいです。JKCの規定は以下の通りです。
白地であれば全ての色が認められる。ボディや脚はホワイトの割合が多いのが好ましい。頭部にはいくぶん幅の広いブレーズが広がっているのが好ましい。頭部の下部にホワイトのマーキングがあることは許容されるが、ホワイトが大半を占めるのは欠点となる。唇、眼瞼、特に鼻は、全て色素が濃くなければならない。
https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/1963
基本的にホワイトが優勢かつ顔においては主に有色であれば有色の斑は何色でも良さそうですね。
■人気毛色(日本)
日本で人気の毛色は茶系の毛色です。トライカラーやホワイト&ブラックもある程度存在しますがあまりイメージのない人も多いでしょう。特にホワイト&ブラックは珍しいです。下の毛色紹介でも書いていますが、ホワイト&セーブルとホワイト&レッドは子犬の頃は見分けにくいため、販売時や血統書の登録時に書かれている毛色と成犬になってからの実際の毛色が異なることもあります。さらには、レッドとレモンの区別も難しいです。また、ブリーダーによっては茶系の毛色をセーブルまたはレッドで統一している場合もあります。これらの理由から、正確な人気順位は不明です。大まかにいうとホワイト&茶色(ホワイト&セーブル、ホワイト&レッド、ホワイト&レモンを合わせたもの)→トライカラー→ホワイト&ブラックの順に多く、ホワイト&レモンはかなり珍しい(少なくともトライカラーよりは珍しいくらい)と考えてもらえると良いと思います。
■毛色紹介
JKCの規定では有色の斑は何色でも良いようですが、実際日本にいるパピヨンの毛色は種類が限られています。
・ホワイト&セーブル
日本で人気の毛色です。差し毛の割合によって印象もそれぞれになる毛色です。子犬のときは差し毛が多いですが次第に減ることも多いです。この写真の子もそうですが、マズルや耳の飾り毛は差し毛が残ることが多いです。優しい雰囲気の毛色です。
・トライカラー
ホワイト&ブラック タンとも呼ばれる毛色で、日本でも人気の毛色です。あくまでクラシックトライカラーがほとんどで、成長するにつれてハウンドトライカラーになることはあまりないようです。優雅で大人っぽい雰囲気の毛色です。
・ホワイト&レッド
日本で人気の毛色です。ホワイト&セーブルと似ていますが、セーブルよりも差し毛が少ないです。耳の飾り毛などが黒いままのことが多く、差し毛が全くなくなることは少ないです。そのため全体的に明るい印象になります。子犬の頃は差し毛があり、セーブルと見分けがつきづらいため、ホワイト&セーブルとして販売されることもあります。セーブルとレッドの判別の基準は明確ではないため中間的な色の個体はどちらとも取れる場合があります。そのため正確な人気順位は不明です。
・ホワイト&ブラック
日本では珍しい毛色ですがブリーダーサイトなどでは比較的容易に見つけることができます。ブレーズの入り方によって印象が大きく異なります。成長による毛色の変化が最も少ない毛色だとも言えます。優雅なだけでなく精悍な印象も与えます。
・ホワイト&レモン
少し珍しい毛色です。ホワイト&レッドに似ていますが、もう少し薄い色でその名の通りレモン色に近い色合いです。レッドかレモンかという基準はありませんが、差し毛が少ないもので茶色の薄いものをこう呼びます。(ホワイト&レモンセーブルは理論上は存在しますが見分けにくいためか慣例的にか、この呼び方をされることはほぼありません。)ホワイト&レッドと同様、子犬の頃は差し毛がありますが、成犬になるにつれて減っていきます。淡い色合いで優しくかわいらしい印象になります。
■まとめ
パピヨンの毛色の種類について写真付きで紹介しました。パピヨンは日本でも有名な犬種で、様々な毛色の子を見たことがある人も多いかもしれません。ホワイト&セーブルやホワイト&レッドのイメージが強く、トライカラーやホワイト&ブラックやホワイト&レモンはあまり見かけない毛色だと思います。毛色によって雰囲気はかなり変わりますが、どの毛色もパピヨンらしい優雅で愛らしい印象がありますね。