インド原産のサイトハウンド、「ラジャパラヤム」について紹介します。
■犬種名
英語で”Rajapalayam”と書き、”Rajapalayam Hound””Polygar Hound””Indian Sighthound””Indian Ghost Hound”などとも呼ばれます。
■起源
ポリガー氏族によって飼育されていたインド南部原産の犬種で、この犬種が多かったインドのタミルナードゥ州ヴィルドゥナガルのラジャパラヤムという村にちなんで名前が付けられました。
元々はイノシシを狩るために使われていました。特に毛色が白の個体は身分の高い人のみによって飼育されていました。また、番犬や軍用犬、コンパニオンドッグとして使われた歴史もあり、1799〜1805年頃のイギリスを敵国とするポリガー戦争やカーナティック戦争ではラジャパラヤムが使われました。インド軍がカシミール国境の軍用犬に使っているとも言われます。
現在は頭数が少ないですが、 The Kennel Club of Indiaに公認されており愛好家は多く、保存の努力がなされています。犬種の普及のためにラジャパラヤムをモデルにした切手も作られています。
■特徴
サイトハウンドとセントハウンドの両方の役割を果たします。イノシシなどの大型獣を狩ることができ、その際はベイドッグ(鳴き止め)とキャッチドッグ(噛み留めとセントハウンドの両方の役割を果たます。イノシシなどの大型獣を狩ることができ、その際はベイドッグ(鳴き止め)とキャッチドッグ(噛み止め)の両方としてはたらきます。飼い主を守るためにトラを殺したという話もあります。サイトハウンドより筋肉質で、骨量があります。体高はオス約65センチ、メス約60センチ、体重はオス約25キロ、メス約20キロです。
猟犬であるため、エネルギッシュで運動量は多いです。家族には忠実で愛情深いですが、見知らぬ人には友好的でなく、勇敢な良い番犬になります。狩猟本能が強いため、ネコなどの他の動物と飼育するべきではありません。
耳は垂れ耳で、尾は緩くカールした細長い尾です。
毛色はミルクホワイトですが、耳の当たりなどに薄い茶色の斑があることが多いです。この毛色に伴って、鼻の色はピンクで、目の色はゴールド~ブラウン、グリーンなど様々です。ソリッドブラック、ソリッドブラウン、スポテッドなどホワイト以外の個体もいるようですが、ホワイトの個体が一般的です。
ミルクホワイトのラジャパラヤムはアルビノである、特に目の色が白っぽかったり青かったりする場合は聴覚障害を持つことが多いため繁殖すべきでないなどとと言われることがありますが、ラジャパラヤムの毛色がどのような遺伝子によって作られているのかは不明なため、これについてここで真偽を判断することはできません。アルビノの個体は青い目を持つことがありますが、アルビノによる聴覚障害は一般的ではありません。また、これらの色の目の個体(子犬の場合を除く)がどれくらいの頻度で生まれるのかも不明です。
写真などから判断する限り、おそらくフェオメラニンが希釈され(I遺伝子がii)チョコレート(もしくはイザベラ)因子を持つeeレッドであると考えられます。アルビノの遺伝子がさらに加わっているかは不明です。
■登録
JKC 非公認
FCi 非公認
The Kennel Club of India 公認
■まとめ
インド原産のサイトハウンド、「ラジャパラヤム」について紹介しました。インド原産のサイトハウンドは他にもたくさんありますが、ラジャパラヤムは多くが身体全体がホワイトの珍しい犬種です。