トルコとジョージア原産のプリミティブドッグ、「トラブゾン・ゼルデヴァ」について紹介します。
■犬種名
英語で”Trabzon Zerdava”(場合によっては”Trabzon Zerdava”)と書き、”Zerdava””Eastern Black Sea Spitz””Kapi Kopegi””laz Kopegi Gürcu Kopegi””Turkish Laika”などとも呼ばれます。「トラブゾン」はこの犬種が飼われている地域に由来し、「ゼルデヴァ」はスラブ語でテン、イタチ、フェレットを意味します。
■起源
トルコとジョージアの黒海付近原産です。猟犬や番犬として使われてきましたが、現在では番犬として使われることが多いです。
起源は不明ですが、ライカに似ているため、中世初期にバルト海や黒海を通じて発展したロシアの毛皮貿易の際に、狩猟犬のライカが連れてこられたという説が一般的です。
少なくとも100年前から記述がありました。
2013年にはトラブゾン・ゼルデヴァ協会が作られ、2016年以降、トルコ軍によって、爆薬や麻薬の発見、捜索救助などのためにトラブゾン・ゼルデヴァを訓練しています。
ジョージアに存在する個体は15~20頭と言われています。
■特徴
主にイノシシを狩っていましたが、他にもジャッカルやキツネなど様々な大きさの動物を狩ることができます。小さな獲物を狩るときは、ツリーイングドッグとしての役割を果たし、「吠えるポインター」と呼ばれます。(ポインティングを行うかは不明です。)
バランスが取れておりコンパクトな正方形に近い身体をしています。体高はオス50~60センチ、メス45~55センチで、体重はオス20~25キロ、メス17~25キロの中型犬ですが、この基準より大きいものもいます。
忍耐力があり、家族に対して献身的で愛情深く、見知らぬ人には警戒心が強いです。
耳は三角形の立ち耳で、尾は鎌尾~緩い巻き尾です。
毛色はレバー、レバー&ホワイト、レバーローンで、レバーの色合いは様々ですが、ブラックに見えるほど暗い色合いの個体もいます。レバー&ホワイト、レバーローンの場合は足先や尾の先に白斑が入り、ホワイトの方が面積が大きくなることはなさそうです。毛質はダブルコートで、ショートコートです。尾の先などの毛は少し長く、季節によっても毛の長さが変わります。
目の色は淡黄色~ヘーゼルです。
■登録
JKC 非公認
FCi 非公認
■まとめ
トルコとジョージア原産のプリミティブドッグ、「トラブゾン・ゼルデヴァ」について紹介しました。ライカに似ていますが、イノシシ猟犬や番犬として使われているのですね。プリミティブドッグですが、現在では探知犬や救助犬として活躍しているのは珍しいですね。