中国原産のウルフドッグ、チャイニーズ・ブラック・ウルフドッグについて紹介します。
■犬種名
英語のスペルは”Chinese Black Wolf Dog”ですが、様々な別名を持ちます。”Mojee Quan””Mojie Quan”などとも呼ばれます。登録名は”Heilang Quan”です。中国語では”墨界黑狼犬”などと表記します。
■起源
中国北部の山東省がドイツに占領された際に持ち込まれたジャーマン・シェパード・ドッグが地元の犬や中国の野生の狼と交配して19世紀末にできた犬種です。
番犬などとして広い範囲で使われていましたが、交雑などの影響で個体数が減少しました。
■特徴
体高65〜75センチ、体重40〜55キロの大型犬です。祖先の犬種のジャーマン・シェパード・ドッグはJKCのスタンダードによると体高55〜65センチ、体重22〜40キロ(オスメスでかなり違いがある)なので、それより大きいことになります。四肢は比較的細く、身体も筋肉質ですがスリムでタックアップがしっかりと見える個体もいます。ジャーマン・シェパード・ドッグとは違い、後ろ足は身体に対してほぼ直角についています。
見た目は毛色が単色のブラックであるからか、ウルフドッグというよりはシェパードやマスティフ系の犬種に似ています。上のYouTube動画にもあるように、見た目は個体や系統によって差がありそうです。中国の地元の犬やオオカミの血がどれくらいの割合で入っているのかは不明です。
毛色は単色のブラックですが、胸に白の小さい斑が入ることもあります。毛質はショートコートです。顔にしわがある個体もいます。
耳は少し丸みのある大きな立ち耳で、尾は長く、根本が太く、カールしていません。子犬の頃は耳が垂れていることもあります。
警察犬、軍用犬、救助犬などとして使われます。従順で警戒心や忠誠心が強く、番犬にも向きます。賢く、飼い主には愛情深いため、良いコンパニオンドッグにもなります。
■登録
JKC 非公認
FCI 非公認
中國工作犬協會 公認
■まとめ
中国原産のウルフドッグ、チャイニーズ・ブラック・ウルフドッグについて紹介しました。中国原産のウルフドッグというと、昆明犬(クンミング・ウルフドッグ)が有名ですが、ブラックのウルフドッグも存在するのですね。
〈参考〉
(2024/1/26閲覧)
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Mojee
https://zh.m.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%91%E7%8B%BC%E
https://twgreatdaily.com/oJEqEm0BJleJMoPMeYDH.html