イタリア原産の牧羊犬、「カネ・ルピーノ・デル・ギガンテ」について紹介します。
■犬種名
イタリア語で”Cane lupino del Gigante”と書き、”Cane luvin””Cane lupo del gigante””Cane lupo dell’Appennino reggiano”などとも呼ばれます。犬種名にある”Gigante”は原産となった山脈に由来し、大きいという意味ではないです。
■起源
イタリアの中央よりやや北に位置するレッジョ・エミリア(レッジョ・ネッレミリア)近くのアペニン山脈原産で、同じくイタリア原産の「カネ・トッカトーレ」と近縁です。牧羊犬、番犬などとして飼われており、非常に歴史が古く、11世紀にまでさかのぼります。
■特徴
中~大型の牧羊犬で、オオカミと交雑した歴史があるため、「ルポイドタイプ」であり、オオカミに似ていて、直立耳、三角形の頭部、尖ったマズルを持っています。
2歳までは社交的で遊び好きです。従順で愛情深く、穏やかでおとなしい性格ですが、番犬としてもはたらき、通常主人にのみなつき、他人には無関心であるようです。
毛色はすべての色と組み合わせが認められていますが、一般的な色はグレー、アッシュ、ブラック、フォーン、ホワイト、ブラウン、カッパー、レッド、バイカラーで、ブルーマール、ブリンドル、オレンジ、アイボリー、チョコレートなどの個体もいます。
毛質は短毛と長毛の2種類があり、あごひげを持つ犬もいます。
原産地で農業があまり一般的でなくなり、また他の犬種が持ち込まれたため、かなり頭数が少なく、約200頭しか純血種は残っていないとされ、絶滅の危機に瀕しているとも言われています。
■登録
JKC 非公認
FCI 非公認
ENCI 非公認
■まとめ
イタリア原産の牧羊犬、「カネ・ルピーノ・デル・ギガンテ」を紹介しました。
オオカミと交雑していた歴史もある古い牧羊犬ですが、ENCIにも登録されておらず、頭数も少ないようなので、頭数が増え絶滅を免れることを願いたいですね。